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IN TERRA PAX――地に平和を(イン テラ パックス――ちにへいわを)は、荻久保和明が1990年に作曲した混声合唱組曲。または、その組曲の終曲。後、女声合唱、男声合唱にも編曲された。作詞は鶴見正夫。 タイトルは、ミサ曲「Gloria」の一文に記されている「''Et in terra pax hominibus bonae voluntatis.''(そして、地の善き人々に平和を)」による。 == 概要 == ベトナム戦争を受けて鶴見が書いた詩「太郎は知った」を、荻久保が1985年、混声3部合唱曲として作曲し、同年の『教育音楽』7月号に発表。この曲は後に4部に改訂され、「知った」と改題されて組曲の冒頭におさめられた。 「知った」を単品で埋もれさせるのはもったいないという作曲者の意向で「この曲をベースにした連作合唱曲を作ろう」という話が生まれ、音楽之友社を通じて、戦争と平和をテーマにした詩を鶴見正夫に書き下ろしてもらった〔三大学女声合唱連盟(日本女子大学合唱団・共立女子大学合唱団・立教大学グリークラブ女声合唱団)第8回ジョイントコンサート 演奏会パンフレット、1993年4月29日、pp.13-14頁〕。鶴見は作詞にあたって、「こうしたうたはシュプレヒコールのようになりがちだ。私は努めてそれを避け、少年少女からおとなまで、誰もがうたえることをねがって、できるだけ平易なコトバで書いた。」と語っている〔混声版出版譜の前書き〕。 1988年には、「OH MY SOLDIER」が、翌年には「IN TERRA PAX」、「花をさがす少女」がそれぞれ混声3部合唱曲として作曲され、「ほうけた母の子守歌」は無伴奏の混声4部合唱として『教育音楽』1989年11月号に掲載された。1990年、混声3部の曲を4部にリライトした上で、それまでに発表した5曲の連作を組曲として構成。コール・フロイントの定期演奏会(杉並公会堂)で初演された。なお、女声版は新座少年少女合唱団、男声版は大阪府立淀川工業高等学校グリークラブからの委嘱である。 男声版では「コーラスのパートを美しく聞かせるため〔男声版出版譜の前書き〕」(= 男声合唱の特性をよりよく活かすため)という理由から、主旋律の一部や、拍子・テンポ指定や、ピアノパートの大半などに、組曲全体にわたり編曲の枠にとどまらない大胆な改変がなされている。「ほうけた母の子守歌」に至っては、エンディングが他のバージョンより2小節分短く、終止和音も変更されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「IN TERRA PAX」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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